99/06/30
今タクシーで使用しているクラウンのデラックスのオプションには変わったものがある。普通のパワーウィンドウは4ドアなら4っつのドア全部がパワーで、スイッチも4っつ有るものだが、タクシー用のオプションでは前右と、後左だけってのが有るんだよ。
これはなぜかってぇと、運転席から後ろの左のドアには手が届かねぇって理由からだな。しかし本来ならこんなもんもいらねぇはずなんだ。なぜこんなもんが必要かってぇとだな、開けたら閉めるという常識を知らねぇ奴がアケッパナシで行っちまうからなんだな。躾のなってない奴が多いってぇ訳だ。
雨が降ってようが、寒い冬だろうが、酔っ払いはやたら窓を開けたがる。所が降りるときに閉めていかねぇ。「恐れ入りますが、窓を閉めておいていただけませんか?」なんて言おうもんなら、「なにおーー?」なんて開き直られる。「てめぇ、運転手だろうが」なんて威張ってやがる。
これが躾の行き届いている人は自分でちゃんと閉めるし、お願いをすれば「あ、申し訳ない」と言ってきちんと閉めていってくれる。しかしこういう人は本当に少ないねぇ、この名古屋では。
99/06/30
昔は男はもちろん、女でも煙草を吸うときには「煙草を吸ってもいいですか?」とその都度聞いたもんだ。最近じゃぁいつの間にか吸ってやがる。特に女なんかは、言割る奴なんかめったに居ねぇ。東京から来たお客が呆れ顔で言ってたね。名古屋の女は猫も杓子も煙草を吸うが、時と場所を選ばねぇってね。
こういった連中は、灰皿を開けたら開けっ放しで、閉めていく奴なんぞ先ず居ねぇと来てるから始末が悪い。ひでぇ奴になると、灰皿の中に落としただけで、消していかねぇ奴までいやがる。気がつかねぇで、そのまま走ってるとやけに目が痛ぇ。待てよってんでね、パックレスト越しに灰皿に手をやるとアケッパナシで、煙草が灯ったままになってるってわけだ。
深夜、目が疲れてくるとちょっとした煙でも目がしみて、痛くってたまらないときが有るんでね、ある時いきなり吸いはじめたお客に
煙草を吸うときは、前もって言って頂けると有り難いんですが。色々準備が有りますんで。
と「お願い」したというか「希望を述べた」と言うか・・・。
そのとたん、
「俺は客だぞ。お前は運転手じゃぁないか。煙草だって俺のだ。俺の煙草を俺が吸うのになんで一々運転手のお前に言割らなくっちゃぁならないんだ」
で、あたしも喧嘩腰でね。
あんたが事故で怪我をしようが、死のうが知ったこっちゃぁねぇが、あたしは車が潰れるのも、あたし自身が怪我をするのも御免なんだよ。
なんて言ったりした事もあったっけねぇ。
こん時も、煙草は点いたまま、灰皿も開けっ放しで、降りて行きやがったな。
99/07/06
お客さんが乗ってくるなり、「運転手さん、なんか忘れもんだよ」
コンビニのポリ袋を手渡されたんだが、信号待ちの時に中を見ると、菓子パンの空袋と牛乳の空のパック。あ、さっきの客が何かがさごそやってたっけ。
客を降ろして走ってると何かがころころいってる。信号で止まったときに椅子の下を見ると缶コーヒーの空缶が行ったり来たりしてるもんだった。こんなのがブレーキペダルの下に潜り込んだりしたら・・・・
そういう映画があったな・・・。
どうせ置きっぱなしにしてくれるんなら、財布を置いてけってんだ。