行先くらいはっきり言えよ


がきじゃぁ有るめぇし。何で、どこへ行きてぇのかハッキリ言えねぇんだよ。って思う事が結構多いんだよ。元々此の辺の人は自分の行動を隠すってぇのか、知られまいとする傾向はあるんだがね。その一番良い例が、車線変更や右・左折でウィンカーを出さねぇって奴ね。

行先を的確にいえるってぇこたぁ、結果的には自分のためなんだよ。運転手が目的地をイメージできるってぇこたぁ、いくつかある道のもっとも空いてる道、最も近い道をすぐに割り出して走り出せるってぇ事だ。少々遠回りでも、空いてりゃぁ安くなることも有る。その判断をさせたく無いってんなら別だがね。

女性客に多いのが、○○通りを真っ直ぐ行って下さいってぇやつだ。まっすぐってのはどっちへ真っ直ぐなのかが分からねぇ。今走ってる通りと交差する通りが○○通りなら、右へなのか左へなのか、しかもどの辺まで真っ直ぐなのかがまず分からないうちは走り出すこともできねぇ。

しかも曲がってから、どれくらい真っ直ぐ行けばいいのかがわからねぇと、スピードも押さえて走ることになる。何時、声が掛かっても対応できるようにってのが理由なんだが、もたもたしてりゃぁ又怒りやがるし。「どれくらい真っ直ぐ行けばいいんで?」と聞きゃぁ「ずっとまだまだ先」なんてんでスピードを上げたと思ったら、「次の信号を右へ」なんてぇやがる。いきなり第一車線から3車線も移行できるかってんだ。大抵は「どちらの車線を走ってましょうか?」なんて聞くんだが、こういった客には聞いても無駄なことが多い。「今のままで良いです」なんてけろっとしてやがる。あたしゃね、あんたと心中する気はねぇんだって言ってやりてぇよ。

ところがこれが余所から来た人の場合はまるで逆だねぇ。Aで乗せた客がBへ行ってくれってんだが、このAとBの間が工事で渋滞するもんだから、並行して走ってる通りへ入ってA’からB’を走ってBへ行ってもいいか聞いたら怒られた。
「私はタクシーに乗ったら、運転手さんにお任せします。私は目的地まで早く安全に連れていってもらえばそれで良いのです。一々客に判断を仰ぐ必要はありません。なぜそんな事を一々聞くのですか?」ってんだね。確かに乗ってきて、目的地を言う時も、かなり具体的だったねぇ。
「私が行きたいのは○○ですが、△△通りの××交差点から、□□の方へ◇◇メートルほど行ったところ位で降ろしてください」てんだからね。

で、あたしは説明したんだが、名古屋の人は渋滞してメーターが何時もより一つ上がっただけでも煩く怒るから走り出す前にキチッとコースを確認して、言われた通りに走って、文句を言われないようにするんだといったら、目を丸くして驚いてたね。


交差点

99/06/30

「次の交差点を左へ」
ってんで、あたしゃ目の前にあった交差点をすぐに左へ曲がり始めたんだが、

「ちゃうちゃう」
そりゃぁ、あたしゃぁ戌年だけどねぇ、チャウチャウじゃぁねぇんだよ。

「次の信号の交差点の事だよ」
そんなら初めからそう言えよ。

で、あたしも興味を持ってね。お客さんはどちらの方で?

少なくとも中部圏の人じゃぁなかったよ。でね、交差点てのは道路と道路が交わってれば片側5車線の道と一方通行の狭い通りが交差してもやっぱり交差点て言うんですよって教えてやったんだが、翌日また其の人が乗ってきてね。今日会社で其の話をしたら「運転手の言う通り」だって笑われたと言ってたっけ。


この道をまっすぐ

99/02/07

いつものタクシー乗り場で客待ちしてたら女の子が走ってきた。乗して行先を聞いたら「この道を真っ直ぐ行くと○Kストアが有りますからそこを左へお願いします」ってんだ。ところがどう考えてもこの道を真っ直ぐ行ったところには他のコンビニはあるんだが○Kは無かったはずなんだよなぁ。ま、行って見りゃぁ分かるかってんで信号が青になるのを待って走り出した。

すると、後ろで「違います。まっすぐです」って怒ってやがる。「だから真っ直ぐ走ってるでしょ」って言いながら後ろむいて睨み付けてやろうとしたら、その女の子の手が後ろを指してやがる。

『馬鹿か手めぇは』って本当に言いそうになったよ。「あのねぇ、運転手ってのは前を向いてるんだよ。そんな指を差してたってみえると思う? ちゃんと口で指示できないの?」つったら睨み返して黙り込んじまった。この手は結構多いんだよなぁ。「そっちじゃぁ無い、こっちだ」なんてね。「一体どっちなんですか」ってぇと、「だからこっちだっつってんだろうが」。振返ると一所懸命、指した指を振りながら怒ってやがる。んなもん見えるかってんだ。


あれだ! それだ! どれだ?

99/02/07

上の話しと似たような話しなんだが・・

広い通りで拾った客
「おい、運ちゃん。××ビルまで頼むわ」
「それはどこにあるんですか」
「なんだ知らねぇのか、しょうがねぇなぁ。
 取り合えず真っ直ぐ行ってくれ。この通りだから」
「あいよ」(何を偉そうに、そんなビルなんか聞いたこともねぇや)

「おい、運ちゃん。ほらそこにあるだろう白いビル。あれだよ」
「へ?」(どれも白いじゃぁねぇか。んな言い方で分かるかよ)
「ほらそれだってば。Uターンしなくっても良いからその前で停めてくれ」
「あいよ」(なんだ右にあるのか。めんどくせぇなぁ。この辺で停まっちまえ)
「おい、もっと前だろ」
「・・・・・・」
「しょうがねぇなぁ。ま、いいか」

で、どのビルのことかと、そのまま入っていくまで見ていたら、小さいビルで、入り口の上に小さく名前が書いてあるんだが、走ってる車から見える様な大きさじゃねぇんだよ。あんなビル、誰も知らねぇよ。ったく。


あの白い車の後ろ

99/02/06

「運転手さん、あそこの白い車の後ろで停めてください」
これもまた紛らわしい言い方なんだよな。

だって、前方にある白い車が一台だけならいいよ。2台も3台も停まってるってぇとどの白い車か分かりゃぁしねぇ。で、取りあえず行き過ぎりゃぁ文句を言われるから一番手前の白い車の後ろで停めりゃぁ
「これじゃぁ無い。あの白い車だってば」

白い車が一台しか居ないときに、「あぁ、あれのことか」と白い車の後ろに車を停めたら、
「白い車の後ろって言ったでしょ」って怒る奴が居る。
あたしら、車に乗ってる人間にとって、左に停まってる車の後ろっていやぁ、当然その車がバックする方、つまり、手前だと思うものだが、停まってる車をただの物体、つまり、目標物として見てる奴等にとっちゃぁ、その後ろってのはその車の向こう側、前ってのはその物体の手前ってぇ事になるらしい。

そんな紛らわしい言い方をしなくったって、手前とか向こう側とか他にも便利な言葉があるだろうって言いたくなるね。

似たような例でいうと、アルファベットの[K]の様な交差点がある。そこで「右に曲がって」なんて言われたときに「右はどちらの方へ」なんて聞いても「右」としか言わない馬鹿も居る。本人は「右の右」のつもりで言ってんのかも知れねぇが、そこが二又になってるのを知らずにただ右といってる場合もあるもんだから、念を入れて右のどちらへなんて又聞き直したりする。こんな場合は右の手前の方へとか右の向こうの方へとか答えてくれりゃぁいいんだよ。中には難しい言い方を好む奴もいて、鋭角に右へ、とか鈍角に右へなんて奴も居るけどね。ま、むしろこの方がただ単に右なんて言う奴よりゃぁよっぽど気が利いてるってもんだ。


二つ目の信号

99/02/06

信号で停まってるときに客が来たんで、乗してやったときのことだ
「二つ目の信号を左に曲がってくれ」

信号が青に変わって走り出して、一つ目の信号を越えた途端に怒鳴られた。
「どこまで行くんだ。二つ目の信号を左だっつったろうが」

『?? さっき赤信号で停まっていたあの信号が一つ目?』
普通今停まっている信号を一つ目と数えるかい? そりゃぁ、信号と信号の間で乗せたってんなら次に行き着いた信号が一つ目だってのは分かるけどねぇ。

例えば3日か4日間ある行事の始まりに際して話しをするとすりゃぁ、その話しをする時間によって第一日めってのは違ってくんだろうねぇ。もしそれが朝なら、
「第一日目の今日は・・・」ってな具合だろうし。

それがもし晩だとすりゃぁ、
「明日の第一日目は・・・」と切り出すだろう。 

その辺の分かってる奴ぁ説明も上手で、間違いの無い様に気を使うってもんだ。
「あ、運転手さん、この信号を入れて2つ目の信号を・・・」
「あ、運転手さんこの信号を過ぎてから二つ目の信号を・・・」
てな具合だぁな。


98/12/27

ある週末の深夜、繁華街に接する広い通りで拾った客。これが、それほど酔ってる訳でもなさそうなんだがはっきりしねぇ。

「どちらへ?」
「駅」
「どこの駅ですか?]
「おめぇは素人か! 名古屋で駅ってったら名古屋駅に決まってるだろうが」
「わかりました。名古屋駅はどちらへ?」
「名古屋駅ったら名古屋駅だろうが」
「いえ。名鉄か近鉄か、JRか?」
「JRだ!」
「JRのどちらの方ですか? 在来線の方か、新幹線の方か」
「新幹線だ!」

始めっから新幹線って言やぁいいのに。


ある午後の早い時間。午後2時頃だったか。住宅街で。

「どちらへ?」
「駅」
「はいっ! 名古屋駅ですね」
「馬鹿か、おめぇは。こんな昼間の地下鉄のある時間になんでタクシーで名古屋駅までいかなくっちゃぁならねぇんだよ」


ある多忙期の深夜

「どちらへ?]
「名鉄」
「どちらの名鉄ですか?」
「・・・・・・」
「デパートで?」(そんな馬鹿なこたぁねぇんだが黙ってるもんで・・・つい)
「・・・・・・」
「金山ですか?」(南の方へ行く人はここ)
「・・・・・・」
「上飯田ですか?」(小牧・犬山方面)
「・・・・・・」
「新名古屋ですか?」(新岐阜とか西の方。車の向きはそっちの方)
「おう!」

たぶん、以前に近距離で断られたことでもあるんだろうねぇ。


何も知らねぇのか?

98/12/27

ある地下鉄の駅のタクシー乗り場で。

「おい! ○○まで」
「どちらから行きますか?」
「なんだ、おまえ、知らねぇのか」

馬鹿か? 知らなかったらどちらから行きますかなんて聞くかってんだ。
もし何も聞かずに「はい!」ってんで走り出す運転手が居たらそいつの方が知らねぇんだよ。この○○ってぇとこは、向きは後ろの方で、しかも右からでも左からでも行けるってぇとこなんだが、幅があるもんで右から行った方が近い客を乗して、左へ曲がったらどやされちまう。しかも、その範囲には結構目印として便利な施設があるんだからその名前を言えばどちらから?なんて聞くかってんだよ。

例えば△△車庫の方、とか、××パチンコの方とか言えば聞き返したりしねぇっての。

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メイコウ

98/12/27

名古屋の人は何でも省略すりゃぁカッコ良いとでも思ってんじゃねぇんだろうか。名古屋駅は名駅。名古屋城は名城。名古屋港は名港。冗談に名古屋人は名人か?と聞いたら、そうだ、だと。しかも名古屋人の言うことは名言だと吐かしやがった。

ある時、名古屋市中心部のメインストリートを西から東へ流していて拾った客。

「メイコウへ」
「はい! 名港はどちらの方へ?(西港か東港か?と言う意味で)」
 で、そう問い返しながら、港の有る方、つまり南へ行くために
 車線変更を始めたんだが
「そっちじゃぁない!」
・・ 『ん? 南じゃぁ無いメイコウって?』

なんのこたぁ無い。名古屋拘置所だってんだ。んな事ぉ言う奴ぁあんただけだよ。


フルネーム?

98/12/27

大体省略されると分からねぇもんだが、省略形が正式名称なのにそれをわざわざフルネームで言う馬鹿がいて、これも分からねぇもんだ。

「運転手さん、日本興行銀行ビルまでお願いします」
「え? どちらでしたっけ」
「ほら、錦通と伏見通の交差点の角」
「あ? あぁ、興銀ビルですか・・・」

このビルの場合は省略形が正式名称なんだってば。


手前

98/12/27

「運転手さん、あそこに信号があるでしょ? あの信号の2本手前の道を右へ曲がってね」

馬鹿かてめぇ。2本手前なんてどうやって分かるんだ。信号まで行って戻って来るってんなら分かるよ。だけどそんなこたぁさせちゃぁくんねぇんだろ? 昼間でも○○の2本手前なんてわからねぇよ。「次の次」位ならまだ分かるけどね。


夜は真っ暗

98/12/27

「もう少し行くと○○銀行が有りますからそこを左へ」

銀行は夜になると見えねぇんだよ。


「もう少し行くと○○石油のスタンドが有りますからそこを右へ」

スタンドも早く閉まるところは夜は真っ暗なんだってば。

おまけに我々運転手は目標物を言われるとまず左に有るものと思ってるから、左ばかりを探すんで、右に有る場合は通り過ぎちまうことも有る。右にある目標をいう場合には
「もう少し行くと右に○○石油のスタンドが・・・・」ってな具合にね。


国語は1?

98/12/27

「越える」ってぇ言葉は何かの上を通ることだと思っていたあたしは馬鹿なのか?

「運転手さん、もう少し行くと名鉄があるからそこを越えたら2本目の信号を右へ曲がって」

こういう指示をされたあたしは、てっきり「踏切」を越えるものと思っていたもんで、目標の信号を通過しちまった。

「こら! どこまで行くんだ」
「まだ名鉄を越えてませんが・・・」
「さっき上にガードがあったろうが」
「はい、有りましたが」
「あれが名鉄だったんだ」

ガードを『越える』? ヘリコプターじゃあるまいし。ガードは潜(くぐ)るもんだっての。