アベックは何処へ?


アベックが行くとこってったら決まってんじゃぁねぇか、ホテルだろ。それともどっか違うとこを考えた?ん、そういやぁ、最近は安くあげるためにカラオケボックスで済ます奴もいるらしいがな。しかしね、やってる最中に曲が切れたら、カッコ悪いよなぁ。まさか無音って訳にも行くまいし・・・。 ってなんの話だっけ?


交差点の中で何するの?

00/03/07

ある官庁街に近いビジネス街で拾った男女の客。話しの様子からすると、男は営業マンだね。女の方はお得意さんって感じだな。身なりからすると金持ちの有閑マダムって奴だろうかね。

「先日お買い上げ頂いたあれはその後・・・」とかね
「こんどはこんなのがお勧めなんですが」とか。

具体的な名前は出ないんだが、どうも証券会社の営業マンが株価の動きに合わせてあれを薦めたりこれを薦めたりといった感じに見えたね。

で、乗ってきた時に男の方が、○○へ行ってくれと言ったのだが、これはよく目標として指示される交差点の名前だったんで、はいよってんで走り出した。交差点のちょっと手前でね、○○はどちらへ(○○の交差点をどちらの方へ曲がりますかって意味でね)って聞いたら中へ入ってくれってんだ。そりゃね、交差点の中へは入るよ、だけど交差点の中で停まるわけにはいかねぇじゃぁねぇか。どっちへ出るかを教えてもらいてぇんだがななんて考えてたら、やっと思い出したね。同じ名前のホテルがあったんだった。字が違うけど発音が一緒なんだよな。まさかまっ昼間っからそんなとこへ行くとは考えてもいなかったんだが、後で聞いた話しでは、その時間は割引があるらしい。なるほどねえ。


東名のインター

00/03/07

深夜0時過ぎ、繁華街で拾った男と女。どう見ても水商売の女と客って感じなんだよな。どうせ近所のラブホテルだろうと思ったんだが、東名のインターの方へ行ってくれってんだ。確かにインターの周辺にもラブホテルはあるんだけどね。インターが近づいてきたら道順の指示を始めたんだ。それまでも難しそうな話しをしてたんでね、あたしの勘も狂ったかななんて思ってたんだが、なんのこたぁないや。あれ、こんなとこにもホテルがあったんだ、なんて驚くようなところに小さなホテルがあってね。こいつよくこんなとこ知ってたな、なんて感心しちまったね。難しそうな話をしてたのはゼスチャーだったんだろうね。


組み合わせが・・・?

00/03/07

2組のアベックが乗ってきた。とりあえず○○の方へ行ってくれってんだが、はっきりとした行き先は未だ決まってねぇんだな。一人の男が俺はカラオケの方がいいんだけど、なんて言うと、もう一人の男は映画を見たいなんて言ってんだ。すると女の方もあたしは映画がいいなぁ、とか、あたしはカラオケにする〜〜なんて言ってやがる。

それで行き先がやっと決まったらしいんだが、それがカラオケも歌えて、映画も見られるってぇラブホテルだったね。映画を見ながらカラオケってぇ訳にゃいかねぇからな、二組に分かれて部屋を二つ取ることにしたらしい。じゃ俺はA子ちゃんと、するともう一人は、俺はB子ちゃんとってなことになったようだ。

ホテルへ着いて降りてくとこを見てたら、乗ってきた時の組み合わせと違ってんだよ。何だ、相手はどっちでもいいのかい? それとも映画見るだけ? カラオケ歌うだけ? アレやんないの? なんて考えてたあたしはやっぱ年寄り?


千鳥足

00/03/07

繁華街で拾った若い、ほんとに若いアベック。乗ってきて男が行き先を指示したんだが、女の方にとってはきっと方向が違ってたんだろうね。驚いた顔をして、男の顔を見ていたんだが走り出して話しをしてるうちに納得したんだね、きっと。くすくす笑いの混じった楽しそうな会話に変わってったんだよ。で、あたしも安心してね、言われる通りに目的のホテルへ付けたんだが、女の方が降りてく時にチラッとあたしの顔を見てから急に千鳥足の真似を始めたんだよ。多分、酔っ払って気分が悪くなったんでホテルで休憩していくんですって言う風を装うつもりだったんだろうね。かわいいとこあるじゃねぇか。


約束が・・

00/03/07

上の話とは違って、この話は今思い出してもなんか嫌な感じになる、後味の悪い仕事だったねぇ。深夜、店が終わって帰るお客さんと、それを送り出してきた飲み屋のママとホステスって感じの三人組みが乗ってきた。行き先はラブホテルなんだが、知らない奴が聞いてもホテルとは気がつかないような名前のとこだったんだよ。

目的のホテルの前へ着いたら、その未だ新米って感じのホステスが急に泣き出しちゃってね。するとそのママ風の女が、あなたさっき約束したでしょ?なんて怒ってんだよ。泣いてる子の方も頷いてるんだよね。約束をしたのは本当かも知れねえ。その時は覚悟が出来てたのが、ホテルを目の前にして急に怖くなったと言うことも考えられる。 それとも、逆にホテルとは知らずに三人で一緒にどっか行って食事をしようという約束でもさせられたのかも知れねぇ。 その辺はわからねぇんだが、ほんとにここでこの泣いてる子を降ろしちゃってもいいんだろうか。なんて心配しながら後ろをチラッと見たら、ママさん風の女に睨まれてね、運転手さんには関係のないことです、なんて言われちゃったよ。


初志貫徹

00/03/07

この上の方の話はあたしが自分で体験したことなんだが、この話は仲間の運転手から聞いた話でね。時々お客さんに話しちゃ大笑いしてるってぇ奴だ。

繁華街で若いアベックを拾った時の話だってんだが、手を上げてるのを見つけた時にゃどうせこいつら近所のホテルだろうてんで腹ん中ではがっくり来ていたらしいんだな。乗せて行き先を聞いたら、やっぱり近くのホテル街だったてんだ。ところがその日は週末でね。何処もみんな満室だったんだと。で、次にやはり繁華街に近い別のホテル街へ行くように言われたんだが、やはり何処も満室。ちょっと離れたとこにあるホテル街に行ってもだめ。それならいっそのこと東名のインターのそばにあるホテル街ならってんで、そこへ行ってみたがどこも空いてない。

女の方は最初はその気だったらしいんだが、そのうちどうでもよくなってたらしいんだよ。だけど男の方はやっぱ意地になったのかねぇ。運転手に東名高速に乗るように指示して、三っつくらい先の名神高速のインターまで行くように指示したってんだ。確かにこのインターのそばはホテルがいっぱいあるからね、何処かは空いてるだろうって気になったのだろう。ま、結果は正解だったらしいが、乗せた運転手に言わせると、そこまでしてもやりたいような女じゃぁなかったよ・・・・。


気合

00/03/07

この話も仲間から聞いた話だが、この人はかなりの年でね、停年も近いってぇくらいの年だったからかなり衝撃を受けたらしい。

やはり繁華街で乗せた若いアベックだったらしい。そもそも、乗ってくる前からある程度の話はついていたらしいんだな。で、後はどのホテルにするかってことだけだったらしいんだが、あそこがいいか、こっちがいいか、どんな部屋がいいか、こんな部屋にしようかなんて話をしていたが、最終的によく知られたホテルに決まったそうだ。

その運転手が驚いたのはその女がしたことだったてんだ。制限時間いっぱいになった時の相撲取りがよくやるアレをやったてんだよ。いきなりね、両手の平でほっぺたをパンパンとひっぱたいて「さぁ、一丁やるか」って気合を入れたってんだ。多分あたしでもびっくりしたろうねぇ。千鳥足の真似をした子のことをかわいげがあるって言ったが、あれはこの話を聞いた後だったからね。